展示のポイント

配布物やカタログの配置

開催の前日はブースも出来上がり、大型機械や展示品の設置も完了し、いよいよ集客に向けた配布物や資料の設置を行います。ディスプレイ会社にブースのプロデュースを依頼した場合は、担当者やデザイナーがモノの配置や置き場まで考慮して提案してくれる場合がありますが、ここでは基礎ブースでも参考になる、アパレル業界の店舗設計で使われる考え方を紹介します。

●空間における商品の点数

例えばアパレルショップなら、シーズンによって服の厚みが変化し、値段や客層に応じて店内の商品数は異なります。展示会のブースも同様で、展示ブースに対して商品が少なかったり、逆に多すぎたりしてしまうと、ブースの印象や演出の効果を大きく損なってしまいます。配布の種類、設置数もブースの規模に合わせて、デザインや演出のひとつとして管理しましょう。

●ゴールデンゾーン

店舗の棚の中で最もバイヤーから見やすく、手に取りやすい範囲のことで、目線まっすぐから下に20度までの範囲のことを指すことが多いです。それより少し上の位置は遠くからでも目立つため、2番目に良い場所であるとされ、次に楽に手が届くゴールデンゾーンの少し下の範囲、続いて屈んだ位置と続きます。展示会場の場合、一番高い位置はキャッチとして使われることもあります。

通路の広さやターゲットの性別(身長の平均値)といった要素のほか、ブースの大きさや形状、位置にもよって変化します。時間があれば実際に自分の足で入り口からブースまで歩いたり、模型を使って見え方を確かめたりして、自分のブースのゴールデンゾーンを確かめましょう。さまざまな身長の人や、ターゲットに近いプロフィールの人に見え方をチェックしてもらうのも効果的でしょう。

ポスターセッション出展をイメージ。基礎小間のブースの多くは奥行きがおよそ3mあるが、企業のことを全く知らない来場者がそこまで入ってくることは稀なので、見せたいものは通路側への配置がおすすめ。店舗とは異なる点に注意しよう。

主催者が用意したエリアを活用

展示会の中には出展者のパンフレットなどを置くまとめて置ける台やコーナーを主催者が用意している場合があります。ブースへの誘導につながるため積極的に利用しましょう。

そのほかプレスセンターにリリース資料やパンフレットを置くことができる場合もあります。「認知度向上」「ブランディング」などを目的に出展する場合は、こうしたサービスを積極的に利用しつつ、広報担当者は会場を取材している報道関係者に積極的に働きかけ、展示コンセプトや目玉商品や技術をアピールをします。

直前~当日の動き

会期当日、スタッフは開場より前に自社ブースへ入り、最終的な準備をします。主催者から郵送や説明会などで渡されている出展者用の入場バッジで、出展者はオープン前でも会場内に入ることができます。当日指定の場所で出展者の登録を行い、そこで出展者用のバッジをもらえるケースもあります。アテンドスタッフの打ち合わせ・情報共有、接客マニュアルの復習、商談のスケジュール確認、セミナーを行う場合は進行の確認、出展物の状態やパンフレットのチェックなど最後の確認を行い、本番に備えます。

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