出展検討の前に 確認ポイント

なぜ展示会か?メリット、出展する意味

オンライン広告、WEBマーケティング、プライベートショウ、ダイレクトメール……etc.
さまざまな選択肢のなかで「なぜ展示会なのか」「出展は意味があるのか」という視点を持つことはとても大切です。展示会の必要性は展示会の特性から考えることができます。

メリットや効率性をほかのマーケティングと比較し、自社の課題解決に有効であると判断すれば本格的に出展を検討します。その特性を発揮できる出展の計画を立てることになるからです。一般的には以下のようなものが挙げられます。

WEBマーケティングにはできない?展示会ならではのメリット

  1. 来場者がビジネスマンに限定されており、業界関係者や課題を抱えた人が多く、潜在顧客率が非常に高い
  2. 主催者が積極的に集客を行うので、自社の見込み顧客リスト以外の人とつながることができる
  3. 会場に足を運び、その場に留まるという物理的な拘束性があるので、離脱が容易なオンラインよりも印象に残りやすく、認知度向上、ブランディングに有効
  4. 初めて会う人に実物を見せたり、体験してもらったり、一歩進んだ営業ができるため、個々の企業へ訪問して営業を行うよりも効率的でインパクトのある結果を期待できる
  5. 想定外のビジネスの相談など、臨機応変に対応できるため機会を逃しにくく、業務提携など新たな繋がりが生まれやすい
  6. 商材やサービスを実際に見て触れてもらえることから、テストマーケティングや開発中の製品のヒアリングも効率的に行え、商材の品質向上につながる
  7. 競合他社の出展状況(ブースの規模、装飾、配布資料、掲げられているキャッチフレーズ)などから、注力しているサービスや製品の開発状況などの動向がわかる

このような特性から展示会は、売り上げ拡大、ブランド浸透、新規顧客の発掘、見込み顧客の拡大、競争相手や市場動向の情報収集、開発中の製品のテストマーケティングなどが得意とされています。また上記は今後の出展計画の方針を決定するうえで、ひとつの柱になりますので、出展を決定したら、どの特性に惹かれたのか、という視点も意識しましょう。

どのように活用するかを考える

出展の目的=出展で達成したいことを決める

目的を設定しましょう。ここでいう目的は「出展の目的(=出展で達成したいこと)」です。販売数の増加、新規リードの獲得、ブランド認知度の向上、既存顧客との親交を深めるなど、具体的で測定可能なものが理想的です。目的が決まれば、出展後の振り返りや評価が可能になり、次回以降の出展での改善が見込めます。

目的の設定が難しい場合は、会社が掲げるビジネス戦略やビジョンを達成するためにやるべき経営課題から考えます。課題は小さなものから大きなものまで幅広くあり、さまざまな要因が絡み合っているでしょう。課題を細分化し、浮かんだ解決策と上記の展示会の特性の相性がいいと判断できれば、それが目的となります。

展示会だけで完結させない意識を

展示会で得たリードに対するダイレクトメールマーケティング、展示会後の社内セミナー、SNSでの情報発信など、展示会以外の手段と連携することで、より効果的な結果を得ることが可能となります。ただし、BtoB展示会は企業間取引となるので、決定者が複数であることや継続契約が存在することなど、一般の消費者行動と異なる点があることを把握しておきましょう。

目的に合わせて、出展をマーケティングのどの段階に持ってくるのか、という点も重要です。現物を確認してもらう機会になるので、

・プロトタイプの製品ができた段階

・新事業/製品の販促を開始する段階

・既存事業/製品を継続するか撤退するかを判断する段階

などを決め、そこから出展の計画を立てていきます。

出展チームを決める

出展の音頭を取る出展チームを結成します。チームは、「出展に関する総合的な統括を取る人物」を中心に

・決裁権保有者(トップマネジメントまたは責任者)

・マーケティング

・販売(セールス)

・技術・開発

・広報

といった各部署から選抜メンバーを選んで構成するのが理想と言えます。

このメンバーが出展業務のすべてを担当するわけではありません。各選抜メンバーの下に実働部隊が就き、サポートする形が一般的でしょう。

メンバーが決まれば各部署や専門企業の関係者の業務分担を明確にした体制作りが可能になります。部門間での連携も必要です。例えば営業と技術・開発部門で連携することで、出展する新商品の開発計画から商談・引き合いの対応、カスタマイズの相談、さらに出展成果の評価分析などがスムーズに行えます。

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