責任と達成感、その先にある楽しさ|イベントのしごと[シネ・フォーカス/プランニング部]

シネ・フォーカス プランニング部 1課 茂呂 勇介 氏

茂呂 もともとは別の業界で働いていましたが、30代になって転職を決意しました。これまで音楽活動をしていたり、ライブやイベントに足を運んだりする中で、イベントに関わる仕事に魅力を感じていたのです。遊ぶ側として楽しんできたイベント業界に、自分も何か残したい。そんな思いから、ちょうど求人が出ていたシネ・フォーカスに応募しました。2017年に入社し、今年で9年目になります。

現在はプランニング部に所属しています。営業職から派生した部署で、人員や車両の手配などを担い、現場が円滑に進むよう調整を行っています。部署は二つに分かれており、私の所属する「1課」では主に学会やコンベンションを担当し、加えて展示会や表彰式、社内イベントなども手掛けています。

イベント当日はお客様の窓口として現場に立ち、急な変更やトラブル対応に備えます。技術チームと並走しながら、現場での判断や調整を行うのが役割です。

茂呂 最近は学会案件が多いです。規模の大きな学会では何百人もの登壇者がいるため、発表データ管理に細心の注意を払います。当社では「SUGOROKU(スゴロク)」という当社が独自に開発した運営支援システムを用い、誤ったデータを扱わないよう徹底しています。複数会場が同時進行することも多いため、各会場のオペレーターと連携し、トラブル発生時には迅速に人員や機材を動かせる体制を整えています。

茂呂 当初は教わる立場でしたが、今では後輩を指導する場面も増えました。経験を重ねる中で、現場を俯瞰して判断できるようになり、お客様や技術部門に対しても、より的確に意見を伝えられるようになったと感じています。

正直なところ、最近は楽しさよりも責任感のほうが上回っています。予算に対して最適なパフォーマンスを出すことや見積もりの精度を高めることに力を注いでいます。案件が終わった後に反省する機会も多く、常に学び直しながら仕事に取り組んでいます。

それでも、自分のプランが形になり、人や機材が動いて現場が成功した時の達成感は格別です。映像機材の高精細化やLEDの進化など、技術面での進歩を実感する機会も増えました。日常生活でも、街中のモニターやライブ会場の裏方に自然と目が向くようになり、この仕事ならではの楽しさを感じています。

茂呂 一番意識しているのはコミュニケーションです。お客様や社内の技術チーム、会場スタッフなど、多くの人と関わる中で行き違いが起きないよう、丁寧に対話することを心がけています。言いづらいことでも伝え方を工夫し、現場の空気を壊さず進めることが大切です。

シンプルなことですが、現場では声を荒らげないようにしています。難しい局面や苛立つことがあっても、意識して笑顔を崩さないようにしています。

イベントの現場は華やかなイメージだけでなく、体力やメンタルの強さも求められる仕事です。ただ、多くの人と関わりながら進めるからこそ、仲間と楽しみながら働ける環境でもあります。

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