【産業界と展示会】日本展示会協会 新年会レポート

日本展示会協会は1月9日、新年懇親会を東京・ベルサール半蔵門で開催した。

オープニングでは、展示会の搬入から会期、搬出までの会場と人々の動きを撮影したタイムラプス映像を放映した。

堀正人会長(イノベント社長)は「2025年の展示会開催件数が980本と予想され、前年比105%である点を挙げ「展示会業界も新しいステージに立つ、成長と挑戦のタイミング。展示会の経済的意義や可能性が業界内外を問わず、大きな期待を寄せられている」と話した。

業界の課題については、展示会の価値向上を掲げ、各会員に協力を呼び掛けた。また安全、サステナビリティの推進、地方開催、国際化、統計の整理、人材の確保、働き方の改善などについても言及し、「変化する課題に対応するため会員や関係者の声を聞き、展示会・MICE・ディスプレイの産業団体とも課題を共有し、連携を深めていく」と話した。

協会の活動ついては、委員会活動を昨年に引き続き推進し、より多くの懇親の機会を設ける方針。

その後、来賓の経済産業省の商務・サービス政策統括調整官である江澤正名氏が祝辞を述べた。国内の経済状況を説明し、展示会については「参加企業にとってのビジネスインフラである。日本の優れた技術、文化に根差した全国各地の製品を世界に発信する場として、今後も期待している」と話し、参加者を鼓舞した。

また梶原靖志安全対策委員長(メッセフランクフルト・ジャパン社長)が、展示会の設営と撤去の現場で掲示する公式ピクトグラムのデザインを、コンペ形式で募集することを発表した。搬入出時の全入館者のヘルメット着用、正しい脚立の使用、金属ごみの現場での回収と、現場の安全を推進するもので、搬入出時のホール内各所への設置を目指す。コンペの応募は2月の開始を予定しており、審査は安全対策委員会が行う。採用されたデザインは会員が協会のHPからダウンロードできるようにする。

新入会員企業の紹介では、昨年6月以降に入会したEventHub、カワグチマック工業、スパイダー、ディーディー、テレコム、ワンダートランスポートテクノロジーズの6社が登壇した。

乾杯の発声は国土交通省・観光庁国際観光部長の中野岳史氏が行った。「昨年を振り返ると、観光分野は訪問者数、消費額ともに過去最高を上回る勢い。MICEについても開催地としての日本のプレゼンスが大きく向上した年。本年は大阪関西万博が開催される。この機会を活用し、日本のさらなるプレゼンス向上につなげていきたい」と意気込みを述べた。

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