【展示会レポート】402社の福祉に関する商材が一堂に H.C.R.2024

「第51回国際福祉機器展&フォーラム(H.C.R.2024 )」が東京ビッグサイトでスタートした。主催は全国社会福祉協議会。“クリエイティブな未来を拓く”をテーマに掲げる。10月2日から4日の3日間の現地開催のほか、9月2日スタートしたオンライン展示会は11月1日まで実施する。

今回は福祉機器や、福祉車両、住宅改修、施設向けシステムのメーカーなど、海外 50 社を含む 402社・団体が出展し、関心のあるビジネス関係者のほか、一般来場者や学生が集まった。

今回は初の企画として「ラジオ配信[ポジティブラジオHCR]」を実施。会場内中継のほか、福祉起点だからこその会話や気づきをもとに、ポジティブなメッセージを会場内に設けられた公開スタジオから届ける。

会場内にはバリアフリーe-Sportsやモルック、電動車椅子サッカー、ブラインドサッカーなどが体験できる「エンジョイアクティブゾーン」のほか、障害のある人のモノづくりやアートの鑑賞など、みて、触って、作って、交流できる場「モノづくり アートづくし ラボラトリー」も展開した。

会場内の車いすや移動支援機器の貸出に協力したTOYOTAは、同社ブースで段差や不整地でも走行できる、車いす型モビリティ「JUU」をはじめ、さまざまな用途に適した車いす仕様車、福祉機器とモビリティの将来的なビジョン・コンセプトを展示・提案した。

ブースのinformationカウンターでは「手話」「English」などのバッジを付けたスタッフが多様なコミュニケーションに対応。ブース内では回遊性を高めるため、スタンプラリーを実施した。

CHAIN WAITERは、車いす専用段差解消機「CHAIN WAITER-Z1」を出展。ワイヤーを巻き上げて昇降させるエレベーターと異なり、特殊なチェーンで突き上げて昇降するため、建物上部でなく地面へ荷重がかかる仕組みなので、建物に専用の補強が不要であることが特徴という。
組み立て設置は最短1日で、搬入や組立て工事も人力で行えるため、ブースには実機を展示。車いすの来場者を載せて昇降させるなど、デモンストレーションを行った。

今回で通算38回目の出展となるTOTOは、「我が家にずっと暮らしていけるよろこびを」というコンセプトのもと、高齢者向けの水まわり空間や福祉機器を実機を交えて紹介。TOTOがリフォームを通して新しい生活スタイルを約束する「あんしんリモデル」もパネル展示し、リフォームを検討している層への提案を行った。

車いすや移動支援機器の貸出だけでなく、H.C.R.は展示会全体の運営面でもバリアフリーが浸透しており、記入台や受付台は車いす利用者に配慮した前面が解放されたものを設置している。

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