6月25日から27日の3日間、インテックス大阪でJapan Health実行委員会(インフォーママーケッツジャパン)が主催する、世界最大級の医療・ヘルスケア展「Arab Health(アラブヘルス)」の姉妹展である「Japan Health(ジャパンヘルス)」が開催された。

同展は国内外の医療機器メーカー、スタートアップ、研究機関、投資機関、行政機関など、あらゆるヘルスケアの専門機関・関係者が集結し、日本が誇る技術やサービスを世界に発信することで、産業の活性化・国際競争力の向上・イノベーションの創出を目指すもの。大阪・関西万博のテーマウィークコネクトとして「健康とウェルビーイングウィーク」とも連動している。
25日に行われた開会式で、インフォーマ マーケッツ ジャパンのクリストファー・イブ社長は、「この展示会は5~6年前に澤芳樹先生(大阪大学 特任教授、大阪けいさつ病院 院長)がドバイを訪問し、インフォーママーケッツが主催しているアラブヘルスを見て、日本でも開催したいと思ったのが始まりだ。今日やっとそのビジョンを実現できた。これから、この展示会を日本の代表的な展示会として続けていきたいと思う」と語り、日本の優れたメディカル・ヘルスケア製品や技術、ノウハウを世界に発信するとともに、海外との新しいビジネス創出への期待感を示した。

来賓からはまず、吉村 洋文大阪府知事が登壇。「今ちょうど“いのち輝く未来社会のデザイン”をテーマにした大阪・関西万博が開かれており、158の国と地域が参加している。人が豊かに生きていくためにはライフサイエンスは重要で、その認識は世界共通のものだ。大阪は元々医薬品が強く創薬の研究機関があり、昨年には再生医療の産業基盤として中之島クロスを形成したので、官民学が一体となり進めていく」と語り、大阪の地でJapan Healthが初開催されたことへの喜びを表明した。
続いて登壇した内閣官房 国際博覧会推進本部事務局次長の井上学氏は「万博自体が最近ではビジネスイベントの体を示しており、多くの方が訪れる。数年前、万博の会場だけでなく外側でもマーケットが拡大する仕掛けをできないかということで、澤先生のご協力もあり、本日このような展示会を開催できたことに感謝申し上げる」と述べた。
同展の発起人である澤氏は「私は過去数回アラブヘルスを訪れているが、日本からの参加は少ない一方で、中国からの参加は多かった。そこで大阪・関西万博をきっかけにこのような展示会を日本でもできないかと思っていたところ、イブさんのご協力があり実現することができた。私自身はアカデミアなので、研究がどう人に貢献するのかが大事だと思っており、そのためには産業化し広がることが大事だ。ジャパンヘルスは来年、ワールドヘルスケアエキスポ(WHX)大阪に名前を変え、万博のレガシーとして続いていく」と、今後の発展に向け力を合わせようと語りかけた。展示会のリブランドは姉妹展のアラブヘルスが今年、開催50周年を迎えるためで、世界各地で展開されているインフォーママーケッツグループの関連展示会の名称がWHXのブランドとなる。
会期中は約20ヵ国から425の企業・団体が出展し、業界関係者9,516人が来場した。国内外のヘルスケア業界オピニオンリーダーによる最新の医療技術や業界動向をテーマにしたカンファレンスも行われ、最終日には医療・ヘルスケアの未来を形作る革新的な取り組みに焦点を当てた招待制サミット「フューチャーヘルスサミット」を実施。開会のあいさつには衆議院議員の岸田文雄前内閣総理大臣が登壇した。
次回開催に関する特別発表会も行われた。会期は2026年6月24日から26日の3日間で、大阪で再び開催する。さらに「いのち」をテーマにした大阪・関西万博のレガシーを引き継ぐグローバルな医療・ヘルスケア展示会として、APAC地域の保健大臣や医療関連企業のCXOを集めた更にハイレベルなグローバルサミット「WHX Leaders Osaka」も同時開催を予定している。






