【展示会レポート】CEATEC 2024

10月15日からはじまったデジタルイノベーションの展示会「CEATEC 2024」(主催:電子情報技術産業協会=JEITA)。18日までの4日間、幕張メッセで開催される。

25周年を迎えるCEATECは今回、コンセプト「Toward Society 5.0」のもと、25周年の特別テーマ「Innovation for All」を掲げて開催した。

808社・団体が出展し、5つの展示エリア(General Exhibits、AI for All、パートナーズパーク、ネクストジェネレーションパーク、グローバルパーク)を展開する。そのうちスタートアップや大学研究機関は、2014年以降で過去最多となる188社・団体が参加した。

CEATECに初出展したスタートアップ企業のCINCAは「レンタル新規事業」を出展した。「レンタル新規事業」は、企業が手掛けたい新規事業について、アイデア創出から検証、構築、受注までをCINCAが手掛け、成功後に事業を譲渡するというもの。担当者は「新しい事業の検証を行いたい企業に代わりCINCAが事業をスタートします。新規事業はすべてが成功するわけではなく、事業ストップということもあるので、計画から実証まで、社内稟議が多い企業や名前を出したくない企業に向いています。クライアントのほとんどが大手企業」は語る。

またゼロから事業を立ち上げる際に必要な知識や技術を培ってきたことを活かし、新規事業立ち上げの研修「セロイチ研修」サービスも開始したという。

村田製作所はプレゼンテーションで、環境・エネルギー、ウェルネス、マテリアル、ITインフラの領域についての展示が行われているブース内の見どころを紹介。

また”数年ぶりの出演”ということで、ムラタセイサク君が登場した。ムラタ君は不倒停止や障害物検知、坂道走行、平均台走行、S字平均台走行といった特技を持つ。今回はジャイロ技術による不倒停止を披露したのち、ステージに用意された坂道を走行。来場者からの撮影にも応じていた。

シャープはブースを「Better QOL」、「Sustainability」、「Carbon Neutrality」の3つのゾーンで展開し、持続可能な社会と健やかなくらしの実現に向けたソリューションを提案した。

シャープの屋外対応 A0サイズ「ePoster」は「CEATEC AWARD 2024」で「経済産業大臣賞」を受賞した。紙のような高い視認性を持つ「ePoster」は、表示を消費電力0Wでできることが特徴。電力を必要とするのは表示を書き換えるときや、夜間ポスターを照らす照明のみ。上部には備え付けられたソーラーパネルと蓄電池を搭載しており、必要な電力は太陽光発電・蓄電した電気でまかなう。

担当者は「バス停にある時刻表や、町中にある掲示板を緊急時に避難指示に切り替えることができるので、自治体関係者から強い関心を集めています。ポスターだけでなく、蓄電や内部の結露を防ぐ技術など、同社の様々な技術を結集させた」と語る。実証実験にも前向きで、来年度末の提供を目指して開発を続けるという。

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