10月29日から31日の3日間、パシフィコ横浜で「interOpto2024-光とレーザーの科学技術フェア-」が開催された。光にまつわる研究・技術に特化した専門展で、赤外線、紫外線、レーザー、光情報処理などの技術が一堂に集まる。光産業技術振興協会とオプトロニクスが主催する。
今年は新たに光情報処理・ネットワークや、モビリティフォトニクス、ヒューマンインタフェースといったゾーンを展開し、日本を含む6か国から169社・団体が出展した。
2023年設立の大阪公立大学発ベンチャー企業、RealImageは、裸眼3Dディスプレイを展示した。アイトラッキングカメラを使い、見る人の視線に合わせた映像を生成するため、専用のグラスなしで高臨場感で高画質の3D画面を認識することができる。対象はアミューズメント、VR/AR分野などで対応できるが、今回の出展では医療分野での導入などを想定しているという。
リンクスウェブは高速で発射されたレーザーが物体に当たって反射して戻ってくるまでの時間から距離を計算し、大量のレーザーパルスで広範囲の立体的な情報を取得して3Dを作成できるライダー「Dolphin D5 lite(開発:dolphin社)」を出展した。
水平方向には最大60度、垂直方向には最大34度の視野で周囲をスキャンし、屋内外で最大25メートル先の物体まで3Dの映像を構築できるこの装置は、消費電力が2.5Wと、USB充電器やUSB3.1ポートから電源供給ができることが特徴。重さは457グラムで、ドローンや3脚などに取り付けて、リアルタイムで立体情報を収集できることから地形調査や詳細な個人情報の取得ができない場でのセキュリティカメラ、リアルの空間を投影したバーチャル空間の開発などに活用できるという。