高速道路を活用したDESIGNART TOKYO 会場空間デザインはALTEMYが手掛ける

10月30日に開幕した「DESIGNART TOKYO 2026」のメイン会場となった旧東京高速道路(KK線)。会場の空間デザインは建築デザインスタジオALTEMY(アルテミー)が手掛けた。道路で使用される資材を空間構成に取り入れたほか、既存の料金所を受付やスポンサーブースとして活用。展示エリアにはテントを設置し、道路空間の特徴を生かした会場をつくり上げた。

空間デザインを担当したALTEMY代表の建築家・津川恵理氏は、開会式でKK線の歴史と設計のコンセプトを説明した。

津川恵美氏

津川氏はKK線について、江戸城の外堀の一部を埋め立てて整備された道路で、高度経済成長期のモータリゼーションを象徴する都市インフラのひとつと説明し「首都高速が廃線になり、再び人のための場所に戻るという文脈を持つ、都市の中心にある場所。江戸時代の東京は外堀や水の流れによって物流や人の文化が栄えていた。それが東京の非常に個性的で、世界に誇れるキャラクター」と述べ、都市の歴史を読み解くことが設計の出発点になったと語った。

高速道路の壁に巨大ターポリンを掲出

また周辺の有楽町・銀座の街並みに向かって新たな軸線を設けることを意識したといい、道路用の資材や非常に簡易的なオブジェクトを使って、新たな軸線をKK線に引き込む会場デザインを目指したと説明。実際の会場では、道路で使用される矢印板が空間構成に取り入れられていたほか、既存の料金所が受付やスポンサーブースとして活用されていた。また、展示エリアにはテントが設置され、道路施設と仮設設備を組み合わせた展示空間が形成されていた。

イベント会場としてのKK線については、道路上の法的制約や、電気設備、トイレなど必要なインフラの整備といった課題に対応してきたと説明。車のための場所から人のための場所への転換を目指したと述べ、「道路には、これから街の可能性があると思って活動している」と、道路空間の新たな活用に期待を示した。

実際の道路で使用される矢印版などを再利用
エントランスは料金所
反対車線の料金所はスポンサー企業・レンジローバーのブースに(ブースは裏側から撮影、ブースデザインはクライン ダイサム アーキテクツ)

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