支援プログラムを利用した式根島の観光促進を紹介 東京観光財団

講演をする下井勝博氏
下井勝博氏

 東京観光財団(TCVB)は5月12日に東京・新宿NSビルで「TCVBミーティング」を実施した。東京都・伊豆諸島のひとつである「式根島(しきねじま)」は「地域資源発掘型プログラム事業」を利用し、ダイビングツアーを開発。開発を中心となって推し進めた式根島エリアマネジメントの下井勝博氏が「地域資源の発掘×磨き上げ」をテーマに、島の魅力と具体的な取り組みを紹介した。

 式根島は、東京・竹芝客船ターミナルから高速ジェット船で最短約3時間、周囲約12kmの離島だ。昨年度の来島客数を見ると7から9月のみ多く、夏以外に観光客が訪れない点が課題となっていた。そこで閑散期の来島客数の増加を図るため、下井氏はTCVBの支援を活用し島内でも特に観光資源として期待されている「御釜湾(みかわわん)海中温泉」ほか式根島にある海中温泉のPR、ダイビングを楽しむ人をコアターゲットするツアーの開発に着手した。

 事業の取り組みの一つとして東京都内と近郊のダイビングショップのオーナーに対し、ダイビングをメインコンテンツとしたモニターツアーを複数回にわたり実施した。ツアーの意見交換会で得た意見から、広報活動に注力。インバウンドに向け英語サイトやプロモーション動画を作成した。

 また「マリンダイビングフェア」にも出展し、式根島でのダイビングの魅力と海中温泉をダイビング関連事業者にPRした。さらに式根島で特殊な講習を受けることでのみ取得できるダイバー向けのライセンスカード「スペシャルティ」の周知を引き続き図る構え。

 事業は現在も展開中だが、島とダイビングショップとのネットワークが増加し、すでに夏以外の季節にもダイビングを中心としたツアーの予約が入るようになっているという。

 下井氏はダイバーがレンタカーを借りたり、食事にもこだわる傾向があったりと一般の観光客よりも消費額が高い点に触れ、事業を振り返りながら「最初から広く浅くターゲットを想定するよりも、ダイビングのようにかなり絞った戦略が今回の手ごたえにつながっている」と話す。また「式根島の事例が他地域の観光資源の洗い出しやツアーの組み立て参考になれば幸い」と、観光による地域振興を図ろうとする地域にエールを送った。

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