【特集:周年、どう活かす?】周年の記念式典より毎年の新年会という選択 東イン

 
ピーオーピー設立50周年記念
特集『周年、どう活かす?』イベント業界各社の記念施策
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イベントのプロは、自社の周年をどう活かしたのか。
「祝う」だけで終わらせない各社の工夫から、
これからの周年施策のヒントを探る。
 

  

展示会や店舗の内装仕上げ工事を手掛ける東インは、2024年3月に60周年を迎えた。記念式典は特に行わなかった。その代わりに毎年続けているのが、パートナー企業も交えて社員と開く新年会だ。同社にとっての節目とは何か。代表取締役の鈴木政也氏に話を聞いた。

東イン 鈴木 政也 氏

  

周年より、毎年

東インにも、かつて節目の年に式典を行っていた時期はあった。40周年頃までは、社員の家族を招いて実施したこともあった。当時はまだ、今の形の新年会は存在していなかった。

やがて、仕事始めの日に社員が集まる場を毎年設けるうちに、新年会が社内の恒例行事として定着していった。50周年、そして2024年の60周年でも、式典を開くことはなかった。「開催しない理由があるというより、普段からそれに近いことをやっている(鈴木氏)」ためだ。周年施策を実施するなら、その都度改めて企画する必要がある。だが同社には既に、社員やパートナー企業への感謝を伝え、会社の方向性を共有する機会が存在している。

  

新年会が果たす役割

拠点は東京、大阪、福岡にあるが、社員数は東京が圧倒的に多い。そこで大阪と福岡の社員も東京に集まり、社員全員が顔をそろえる。日頃から協力関係にある職人も招くため、規模はおよそ130人。これだけの人数を収容できる会場は限られるため、毎年同じホテルを利用しており、半年から1年前には予約を入れておかないと間に合わない。社員とパートナー企業が同じ場で気兼ねなく過ごせるよう、堅苦しくない雰囲気の会場を選んでいる。

「経営者が年に一度でも会社の方向性を話していれば伝わるものだが、実際そういった機会はなかなかない。新年会はそのタイミングとしてちょうど良い(鈴木氏)」。会は、社長自身が会社の現状や中期的な方向性について話す時間から始まり、新入社員の紹介、資格取得者や勤続年数に応じた表彰へと続く。社内表彰は投票で選ぶ。勤続表彰は5年目からで、年数に応じた記念品が贈られる。

海外研修で現地に赴いた際の映像を流すこともある。同じ構成を繰り返すのではなく、内容は年ごとに変えている。

新年会が果たす役割の一つが、拠点間の交流だ。東京の社員の中には、大阪や福岡の営業所を訪れたことがない者も少なくない。新年会では、各拠点の社員が自分たちの写真や動画を持ち寄り、壇上で紹介する時間を設けている。普段は人前に出ない社員が発表する機会にもなっている。拠点を越えて顔見知りになることが、実際の業務でのやり取りにつながることもあるという。

  

次は何をするべきか

次の節目である65周年、あるいは70周年に向けて、今の時点で細かな計画を固めているわけではない。ただ、新年会では実現しにくい旅行のような企画を、という声は社内にある。「毎年これだけの規模でやっている分、次に何かやるとなると、それを超えるものでないといけない(鈴木氏)」。

東インは100年企業を目標を掲げる。その根底にあるのは「自分たちの会社の社員だけでなく、支えてくれているパートナー企業や職人にも幸せになってほしい(鈴木氏)」という思いだ。

編集/執筆/取材

展示会・MICEの最新情報を発信する専門メディア「イベスル」の公式編集部です。東京ビッグサイトをはじめとする見本市会場に足を運び、主催者や出展者への直接取材を通じた「一次情報」をお届けしています。ビジネスチャンスを創出する場としてのMICEの魅力を、現場の視点からレポートします。

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