【特集:周年、どう活かす?】ノイ、創業40周年を機にロゴとタグラインを刷新

 
ピーオーピー設立50周年記念
特集『周年、どう活かす?』イベント業界各社の記念施策
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イベントのプロは、自社の周年をどう活かしたのか。
「祝う」だけで終わらせない各社の工夫から、
これからの周年施策のヒントを探る。
 

  

国内外のディスプレイを手掛けるノイは、創業40周年を機に、コーポレートロゴとタグラインの刷新に着手し、2024年10月に発表した。約2年をかけたプロジェクトについて、ノイ・代表取締役の髙橋真一氏に刷新の経緯とロゴに込めた思いを聞いた。

  

新ロゴとタグラインに込めた思い

髙橋 「NOI」のアルファベット3文字を、ブース空間を構成する要素に見立てました。Nを「ゲート」、Oを「フレーム」、Iを「柱」と捉え、3つを線でつなぐことで奥行きを表現しています。線でつながっていくイメージには、顧客のビジネスの成功に向けて「線を引く仕事」であること、そして課題を始まりから解決まで導くという、私たちの姿勢を重ねました。

髙橋 マーク単体で使えるものにしたいというのが出発点でした。今回はシールやアイコンとしても機能するように、線の太さやバランスを何度も見直しました。

書体にもこだわりました。名だたるブランドの多くが、既存の欧文フォントをベースに独自にアレンジした書体を使っています。私たちも「NOI」というシンプルな3文字だからこそ、フォント選びと調整にはかなり時間をかけました。

髙橋 以前のロゴは黒と赤の2色遣いで、線も細く繊細な印象でした。加えて、ロゴマーク自体がアルファベットの「NOI」とそのまま読めてしまうため、隣に社名「NOI Corporation」を置くと、同じ文字列が連なって見えてしまう課題もありました。実際に「ノイノイコーポレーション」と読まれてしまったこともありました。今回はN・O・Iというモチーフを踏襲しながら、アルファベット表記の社名と並べてもうるささを感じないデザインを意識しています。

色遣いについても、以前の赤は主張が強すぎると感じたので、白と黒を基本にしつつ、落ち着いた朱色を使ったデザインも用意しています。

髙橋 これまでは「Messebau weltweit seit 1983」というドイツ語のタグラインを使っていました。ドイツに強い会社であることを表す言葉だったのですが、事業を広げていく中で、ドイツだけでなく世界中で対応できることを伝えたいと考えるようになりました。英語に変え、私たちが大切にしている「現場に立ち会う」というスタンスを「On Site」という言葉に込めています。

私たちの仕事はオンラインでは完結しません。現場という言葉をよく使うので、その響きとワールドワイドという言葉を掛け合わせるのがいいと考えました。細かい部分ですが、それぞれの言葉の後にピリオドを打っているのは、一つひとつの言葉を強調するためです。コピーライティングの観点からもアドバイスをもらいながら決めました。

  

二度目の挑戦は自分の手で

髙橋 実は今回が初めての挑戦ではありません。私が役員だった35周年の頃、著名なデザイン事務所にお願いして3案をいただき、社員に匿名で投票してもらったことがあったんです。ところが、ほとんどの社員がどれにも投票できないという結果になりました。いただいた案は魅力的でしたが、自分たちのものにしていく難しさを感じ、見送りました。

とはいえ、このときもロゴには少しだけ手を加えているのです。刷新自体は頓挫してしまいましたが、ロゴ単体でも使いやすくなるように、線を全部太くしました。40周年での刷新も、その頃からの課題意識の延長線上にあります。

そして、40周年を迎える頃には、私は社長という立場になっていました。「社員の意見を吸い上げて、みんなで作り上げる」。本来はそれがきれいなストーリーだったかもしれません。ただ、私は創業者ではなく、代表を引き継いだ立場です。だからこそ、あえて自分の判断で決め切ることに意味があると思いました。

もちろん客観的な視点を取り入れる必要もあったため、外部のデザイナーに協力してもらいましたが、それでも完成までに約2年かかりました。進める中でも、社内の意見を広く募ることはせず、繰り返し手描きでラフスケッチを起こしながら形にしていきました。

髙橋氏のラフスケッチとロゴ案

  

  

髙橋 私が会社を引っ張っていく、という意思表示になったとは感じていますが、正直なところ、社内にどれだけ浸透したか、馴染んでもらえているかについては、今の時点ではまだ分かりません。

ただ、少しでも早く日常に溶け込んでほしかったので、完成後はすぐにペットボトルや紙コップ、シール、社内の卓球台など、社員が日々の生活の中で自然と目につくところにロゴを取り入れました。40年間大切にしてきた旧ロゴがそうであったように、時間をかけて愛着を持ってもらえたらと思っています。50周年を迎える頃には、社員にとって当たり前の、誇れるロゴとして根付いていてほしいですね。

編集/執筆/取材

展示会・MICEの最新情報を発信する専門メディア「イベスル」の公式編集部です。東京ビッグサイトをはじめとする見本市会場に足を運び、主催者や出展者への直接取材を通じた「一次情報」をお届けしています。ビジネスチャンスを創出する場としてのMICEの魅力を、現場の視点からレポートします。

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